2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

妙なる技の乙女たち

「天上のデザイナー」「港のタクシー艇長(スキッパー)」「楽園の島、売ります」「セハット・デイケア保育日誌」「Life me to the Moon」「あなたに捧げる、この腕を」「the Lifestyles Human-beings At Space」 軌道エレベーターの城下町リンガ(ずいぶん…

天山の巫女ソニン三

ソニンの三国漫遊、巨山編。「十二国記」や「守り人」、「女神伝」などの先行作品に、底力ではまだ及ばないものの、堅実に話が進んでいて、次作が楽しみなお気に入りのひとつです。今回は、軍事大国巨山に、イウォル王子とともに使者として赴いて、いつも通…

荒川アンダーザブリッジ3

いいなあ、シスターとマリアのすれ違いッぷり…! ただ、マリアさんを見ていると、失礼ながら中村さんは美人を描くのが苦手なのかしら、と思ってしまいます。シスターの方が色気があって美人だ。

荒川アンダーザブリッジ2

月光条例1

藤田和日郎さんの新作。第1話「月打(ムーンストラック)」の見開き扉絵がかっこいい! お話はまだ転がりはじめたばかりで今後どうなるか分かりませんが、あいかわらず見せ方はうまいです。装幀も小学館の世界名作全集を模していて凝ってるし。でも、鉢かつ…

のろい屋しまい

こういうサブカルチャー系の漫画は、書き込みが多いのと、コマ割りが変則だから読みづらいな…と思っていたら、カバー見返しに「ゴチャゴチャしてるので普通の漫画よりゆっくり読んでください」と注意書きがありました。そんで、最初からゆっくり読み直したら…

姫の恋わずらい

表紙のかえるの王子さまがとってもかわいい。キスじゃなくてメガネで魔法がとけるんですかね。波津さんのロマンスものはモブキャラにも愛嬌があって、すみずみまで楽しめるから好き。今回のインパクト賞は、辛口批評家のダウンズ氏でした。

B級グルメ倶楽部3

主人公二人が閉塞していなくて、周囲の人間(家族や親戚、同僚、友人もろもろ)がずかずか二人の間に介入してくるのがおもしろいです。法事から始まる吉野家の一連の騒動は楽しいなあ。夢路行「あの山越えて」にも出てきますけど、他人のことにお節介焼きた…

コルセットに翼2

なんだろう…前作(「レディー・ヴィクトリアン」)は、結構きわどいシチュエーションがありつつも、終始明るく爽やかなラブコメディだったっていうのに、「コルセットに翼」の方は、どうしてこんなにいけない気分になるんだろうか。私の目が腐ったの…か…? …

12冊

SFはこれを読め!

たまに堅焼せんべいが食べたくなることがあって、私にとってはSFがそれにあたります(ファンタジーはケーキ、ホラーは漬け物、児童書は白米、漫画はジャンクフード。どれも好物です)。で、よむ本を探すために読んでみました。ブックガイド的な本は、よみた…

哲学個人授業

から入る哲学入門 (木星叢書)" title="哲学個人授業-から入る哲学入門 (木星叢書)" class="asin"> 気が短いので哲学書は全く読まないのですが、哲学には興味があります。なのでたまにこういう本を読むのですが、わたしは本当に哲学的思考ができないとそのた…

隣の怪 蔵の中

う〜ん、やっぱりこういう実話系怪談では木原さんの文章が、頭ひとつ飛び抜けて読みやすい上、リアリティがあり、怖いです。ところが「桜の墓」のように、創作の要素が濃くなると、あまり面白みがなくなってしまうような。私の好みの問題かもしれませんが、…

怪談実話系 書き下ろし怪談文芸競作集

そろそろこういう季節になってきました。今年はあまり積ん読せずに買ったらせっせと読むという目標を立てておきます。 十名の書き手が「実話系」(この系というのがミソ)の怪談を書いているアンソロジーです。 「実話怪談」というと、「信じる」「信じない…

黒い玉 十四の不気味な物語

ルドンの表紙こえー。こういう内容にぴったりな芸術作品を表紙につけられると、本の造形そのものが愛おしくなります。デザイン考える人は、内容読んでふっと連想した作品を使ったりするのかしら。楽しいだろうな。 表題作はさすがの不気味さ。オチは、「ああ…

荒川アンダーザブリッジ1

『ピューと吹くジャガー』をもう少し一般人にも分かりやすくしたようなシュールなギャグ(ラブ)コメディ…と言っていいのだろうか。作者の狙い通り、ときおり挿入されるポエミーな部分に狙い撃たれた。ギャグ部分のなんとも言えない外し方もたまらなく好きだ…

当世白波気質2美少女は悪党の愉しみ

最初は新刊でこちらを見つけて読み始めたが、途中まで読んでどうしても1から読みたくなったので、本屋を5軒ハシゴした。ボニータコミックスα見つけにくいよ! 表紙買いはあまりしなくて、しかもそれが当たるなんてことはめったにないだけに、当たるととても…

当世白波気質1東京アプレゲール

美術品ばかりを狙う白波家業の吉田虎之助は、旧家の財宝を狙って入り込んだ山深い里で、神(オオカミ)の花嫁として生贄に捧げられるはずだった真神千越(まがみちお)を盗み出す。戦後すぐの闇の濃い時代、悪党と美少女の奇妙な同居生活が始まる…。トラが千…

ルノワール+ルノワール展 京都国立近代美術館

「みんなのうた」の「ルノワールの展覧会へ行きました」という曲を思い出しながら行ってきました。有名な印象派の画家ルノワールと、彼の息子で映画監督のジャン・ルノワールを紹介した珍しいコンセプトの展覧会です。ルノワールの絵画の横で、ジャン・ルノ…

アンカー展 美術館「えき」KYOTO

チラシの無心に三つ編みをしている金髪の少女に惹かれて見に行ってきました。スイスの澄明な空気や、穏やかな山村の風景、そこに暮らす子供や老人たちが明るくて透明感のある色遣いで描かれています。ルソーに影響を受けて、子どもの教育に情熱を注いだ画家…

ケータイ小説がウケる理由

毎日新聞とSLAが行っている学校読書調査では、女子中高生が読んだ本トップ10のほとんどをケータイ小説が占めています。巷間に流布するアレルギー反応的批判は感情論で、どうしてケータイ小説がこんなに人気があるのかという私の疑問には応えてくれないので、…

なぜケータイ小説は売れるのか

ぶたぶたと秘密のアップルパイ

いつものぶたぶたワールドで、さくっとした薄いパイ生地を割ると、中からとろとろのカスタードクリームと歯ごたえの残っているりんごがあふれてくるというアップルパイもおいしそうだった。でも、ちょっとだけひっかかることが。椛さんの見ていた「それ」が…

ザ・万歩計

三浦しをんのエッセイを読んでいても思うのだけど、この人も私と同世代なんだなあ、と思うとなんだかくすぐったい感じがする。10代20代の頃は、エッセイなんて書いているのは、自分より年上の人ばかりで、歴史とまでは言わないけれど、自分にとっては過去の…

3冊

京劇的無頼繚乱1〜5

桜の国夕凪の町

猫本2

小玉ユキ短編集2BeautifulSunset

坂道のアポロン1