2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

新耳袋大逆転

九十九怪談

初音怪談

現代語で読む「江戸怪談」傑作選

心霊づきあい

加門七海と心霊に親和性の高い人々の対談集。 なんといっても注目は、ミステリーハンターとして長年活躍している竹内海南江さんとの対談です。「世界ふしぎ発見!」の取材で出会った世界の神秘スポットでの体験というのが珍しくて、おもしろかった! ご本人…

旅芝居怪談双六

バイクでひとり旅をしていた青年が旅先で出会ったのは、老いた旅芸人の男だった。老人は、古い芝居小屋で、芝居にまつわる妖しくも哀しい物語を語り出す…。 数日をかけて、老人が自分の人生で聞いた、あるいは経験した怪奇譚をぽつりぽつりと語り聞かせてく…

武士道セブンティーン

『武士道シックスティーン』の続編。前回は剣道一直線の磯山香織ちゃんでしたが、今回はお気楽不動心の甲本早苗が壁にぶちあたります。九州の剣道強豪校に転校して、指導法や部の雰囲気になじめないことをきっかけに、剣道をする自分を見つめなおすという、…

川瀬巴水展 姫路市立美術館

なんでこの版画家を知っていたのかは思い出せませんが、とにかく展覧会があると聞いて行かなくては! とはりきって姫路まで行って参りました。しかも、前期と後期で作品を総入れ替えするので、2週続けて。行った甲斐がありました…! 川瀬巴水は、明治16(188…

149ぼくと<ジョージ>

「ぼく」のおなかの中には、幼い頃から<ジョージ>という男の子がいて、ぼくたちはいつも一緒だった。ジョージは、口は悪いけど記憶力がよくて、テストのときはいつも協力してくれる。ぼくたちはうまくやっていたんだ。ぼくがウィリアムと友達になるまでは…

148グリム童話集下

身もフタもない登場人物がいる一方で、ロマンティックな話もあるのがグリム童話ですが、中でも私が好きなのが「六羽の白鳥」です。人から白鳥へと変身するメタモルフォーゼの魅力もさることながら、約束を守り通す妹のけなげさや、王と妹の愛情の深さなど、…

147グリム童話集上

グリム童話の結末は、「めでたしめでたし」で終わるか、ひどい目にあって終わるかの両極端だという思い込みがあったのですが、意外ともとの木阿弥に終わる話もあって、よく知っているつもりの話も読み返すとおもしろいなあと思います。 愚か妻が次々と財産を…

146雨の動物園 私の博物誌

舟崎さんの作品はエッセイに限らず、どうもこう、なんとも言えないざらざらとした違和感を感じます。熱狂的なファンがいる一方で、苦手だという人も多い作家ですよね。私にとっては、苦手でありつつもその違和感に奇妙にひきつけられる不思議な作品群を書く…

生活と芸術-アーツ&クラフツ展 京都国立近代美術館(岡崎)

ウィリアム・モリスに代表される「日常のなかに芸術を」という運動が生み出した工芸品の、主にヨーロッパと日本の作品を見ることができます。陶器や燭台など、美術品としての価値の高いものもいいのですが、カトラリーや家具など、本当に実際に毎日使ってい…

11冊

百鬼夜行抄17

「雨柳堂」も「蟲師」も終わってしまって、後はこれと「もっけ」が残る楽しみです。まあ、作品はいつか終わるしね。桜と糸巻きの話が絵的に怖かった〜。律はなんだかんだ言って司に焼き餅を焼いてみごとに振られていました。律くんも彼女作りなよ…でもフラグ…

僕のやさしいお兄さん2

いつもいつも「超」ややこしい血縁関係で、何回読んでもよく分からないと思っているのは私だけではないらしく、見返しに人物相関図がついてました。しかしはあとマークがとんでるのは、花音仕様なのか…。できればおじいちゃんズの上の世代の家系図も入れとい…

宗像教授異考録第九集

出版ペースが早いと思ったら、連載誌のビッグコミックは隔週雑誌なんですね。それにしてもこれだけのネタがよく次々出てくるものだとおもいます。鯨に関しては、私は食べちゃった方が供養になるんじゃないの派ですが、どちらとも取らずに雌雄の情愛の物語に…

新Petshop of Horroes6

太子はほんとに暇人だな! 仕事しろ。あんまりインテリヤクザの設定が生かされていないような気がするんですが…。美人の暗殺者に毎度命を狙われるだけとは情けない。でもペットと子どもには懐かれるんだよな、ダメ男だから〜?陳さんがいつ総白髪になるか心…

もののけ草紙壱

「手の目」お久しぶり〜。律儀にお座敷を勤めたのは前半のみで、後半はなんだかえらい美女に成長した「手の目」が難儀な三角関係に巻き込まれる色っぽい展開になっていて驚きました。で、こういうシリーズには必ず影を見せる「例のあの人」もきちんと登場し…

宗像教授異考録第八集

一人の男の望郷と再生の人生を偽汽車民話とリンクさせた「廃線」が、小さな物語ながらしみじみと良かったです。最近、やや強引というか力業が勝ちすぎているかなという気がしていた宗像教授シリーズですが、この巻は伝奇とエモーショナルな物語が上手く融合…

もっけ8

モノノケと人間社会の間で上手くバランスを取るというのが檜原姉妹が抱える共通の課題ですが、瑞生はモノノケと対峙し、静流はより人間と向き合う方向で、姉妹ともにがんばっています。異界の怖ろしさと、人間社会のしがらみを両立して描くのは、あいかわら…

陽だまりのピニュ4

急転直下というか、物語がガリガリ動き出したというか、ピニュが帰国しちゃって、久慈くんとミナトが連れ戻しに追いかけてくとか、今までののんびり学園ライフが嘘のような怒濤の展開でした。ふわふわ〜っとした雰囲気は変わらないのだけれど、奥様とか成人…

落下の王国

無声映画のスタントマンだった男は、撮影中に鉄橋から落ちて大けがをする。下半身不随と恋人の裏切りに絶望した男は、同じ病院に入院している少女に出会い、たわむれに物語を語りはじめる…。現実世界と空想世界が万華鏡のように入り交じる映像世界は、「パン…