ルノワール+ルノワール展 京都国立近代美術館

 「みんなのうた」の「ルノワールの展覧会へ行きました」という曲を思い出しながら行ってきました。有名な印象派の画家ルノワールと、彼の息子で映画監督のジャン・ルノワールを紹介した珍しいコンセプトの展覧会です。ルノワールの絵画の横で、ジャン・ルノワールの撮った映画を白い壁に映写していました。息子の方は私は知らなかったのですが、映画監督として結構有名な人なんですね。イングリット・バーグマンを撮った監督といわれれば、おお、すごい、と思います。
芸術家というと、なんとなく家族仲が悪そうなイメージ(偏見とも言う・笑)があるのですが、画家ルノワールは、とても家族を大切にした人みたいです。息子のジャンは父の絵画から影響を受けた映画作りをしていて、両方並べてあると、ああ、なるほど、と非常に納得できました。こういう作品の展示の仕方は、さすが近代美術館です。映像の方も、色遣いやアングル、女性の取り方がとてもうまくて、村娘の水浴びや、お祭りでのダンス、フレンチカンカンの乱痴気騒ぎ、少女のブランコ遊びの映像に釘付けになりました。特にブランコに乗る女性ってなんであんなに絵的に可愛いんでしょうか。やっぱりスカートがひるがえるからか。画家ルノワールというと昔の画家さんと思っていましたが、息子の撮った映画はカラー映画も多く、ルノワールの息子がつい最近まで生きていたんだなあ、と思うと不思議な感じがしました。