2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

13冊

地下室からのふしぎな旅

そうだった! 色とりどりの毛糸が出て来たんだった。あと、チィおばさんがイメージしていたよりさらに自由すぎた。柏葉さんのメルヘンは、西洋化した近代日本らしいバタ臭い感じが独特で、その雰囲気が好きだったなあと思い出しました。

伏 贋作・里見八犬伝

作中作の「贋作・里見八犬伝」がすごく面白かったです。全体の三分の一しかないのに、長い物語を読み終えたような充実感がありました。桜庭一樹さんの描く人物は、ちょっと変わって見えても、普通に人を愛したり、さびしがったりするから、遠い物語世界の人…

奇談蒐集家

自分の影に刺された男 古道具屋の姫君 不器用な魔術師 水色の魔人 冬薔薇の館金眼銀眼邪眼 すべては奇談のために こういうのって、雰囲気作りが大事だと思うんだけど、わたしにはうまく入り込めませんでした。最初から、語り手の思い込みっていうのが見えて…

若様組まいる

『アイスクリンつよし』に登場した若様組という巡査たちの、教習時代を描いた学園寮物です。明治時代のたった2か月の「ここはグリーンウッド」。級友の恋に奔走し、試験勉強に悪戦苦闘し、自分の未来を思い悩む青春ものとして、まっすぐな王道でした。 学園…

ちょっとした奇跡 晴れた日は図書館へいこう2

移動するドッグフードの謎 課題図書 幻の本 空飛ぶ絵本 消えたツリーの雪 こないだ読んだニキリンコさんの「萎えツボの地雷原から隣へ逃れて」(『手招くフリーク』所収)で、自分のよく知っている領域の創作物は、内容以外の細かいところが気になって読めな…

晴れた日は図書館へいこう

わたしの本 長い旅 ぬれた本のなぞ 消えた本のなぞ エピローグはプロローグ 読んだ気がしてたけど、ぜんぜん思い出せない…読んでない…の…か? わーん、老人力!(泣) この作品は、探偵役がたくさんいるから、事件がバラエティに富んでいて楽しいです。安川く…

ルーシー・リー展 大阪市立東洋陶磁美術館

http://www.lucie-rie.jp/index.html 陶器には珍しい、パステルカラーのポスターが素敵だったので、機会があったら行きたいなーと思っていました。でも、実は、絵画みたいにわかりやすいメジャーなジャンルじゃないから、そんなに人はたくさんいないだろう、…

保育者と学生・親のための乳児の絵本・保育課題絵本ガイド

本と図書館の歴史

女と絵本と男

絵本から擬音語擬態語ぷちぷちぽーん

絵本には、オノマトペがたくさん使われています。そこに焦点を当てた絵本論で、なるほどー! という発見がたくさんありました。本国では絶版になった絵本が、日本でロングセラーであり続けているのは、邦題にオノマトペを効果的に使っているためだろうってい…

手招くフリーク 文化と表現の障害学

文化と表現の障害学にむけて 倉本智明 「真実の感動物語」を読み解く 土屋葉 アルビノ萌えの「後ろめたさ」からの逃走 矢吹康夫 「異形」から「美」へ 西倉実季 児童文学にみる障害者観 三島亜紀子 「改造人間」、その変容とその「幸福」について 中根成寿 …

ツナグ

アイドルの心得 長男の心得 親友の心得 待ち人の心得 使者の心得 雑誌掲載時に「アイドルの心得」を読んで、面白いなと思ったんでした。 一番面白かったのは、「親友の心得」。これだけ読んでも、二人の想いのぶつかり合い(ぶつかってないところも含めて)…

フランケンシュタイン

モダンホラーの祖であるというだけの、カビ臭い古典かと思っていたら、痛い目にあいます。精密に組み立てられた構成、練り込まれた人物造型、正真正銘の恐怖を味わえる一級のエンターテイメントでした。 解説でフランケンシュタインと怪物以外の人物描写は型…

よろず占い処陰陽屋へようこそ

以前から気になっていた天野頌子さん、初挑戦。 さらっと読める、いい意味での正統派ライトノベルでした。

2010年読了・購入本

読了本 257冊(内訳 文芸書62冊、その他60冊、児童書18冊、漫画117冊) 購入本 233冊 エンジンがかかったり不調だったりで、こんな時期に去年の総括を。 2010年もたくさんの素敵な作品に出会えましたが、3つ選ぶとすれば、「ゲゲゲの女房」「小惑星探査機は…