2008-10-18から1日間の記事一覧

149ぼくと<ジョージ>

「ぼく」のおなかの中には、幼い頃から<ジョージ>という男の子がいて、ぼくたちはいつも一緒だった。ジョージは、口は悪いけど記憶力がよくて、テストのときはいつも協力してくれる。ぼくたちはうまくやっていたんだ。ぼくがウィリアムと友達になるまでは…

148グリム童話集下

身もフタもない登場人物がいる一方で、ロマンティックな話もあるのがグリム童話ですが、中でも私が好きなのが「六羽の白鳥」です。人から白鳥へと変身するメタモルフォーゼの魅力もさることながら、約束を守り通す妹のけなげさや、王と妹の愛情の深さなど、…

147グリム童話集上

グリム童話の結末は、「めでたしめでたし」で終わるか、ひどい目にあって終わるかの両極端だという思い込みがあったのですが、意外ともとの木阿弥に終わる話もあって、よく知っているつもりの話も読み返すとおもしろいなあと思います。 愚か妻が次々と財産を…

146雨の動物園 私の博物誌

舟崎さんの作品はエッセイに限らず、どうもこう、なんとも言えないざらざらとした違和感を感じます。熱狂的なファンがいる一方で、苦手だという人も多い作家ですよね。私にとっては、苦手でありつつもその違和感に奇妙にひきつけられる不思議な作品群を書く…

生活と芸術-アーツ&クラフツ展 京都国立近代美術館(岡崎)

ウィリアム・モリスに代表される「日常のなかに芸術を」という運動が生み出した工芸品の、主にヨーロッパと日本の作品を見ることができます。陶器や燭台など、美術品としての価値の高いものもいいのですが、カトラリーや家具など、本当に実際に毎日使ってい…