ツナグ

ツナグ
アイドルの心得 長男の心得 親友の心得 待ち人の心得 使者の心得
 雑誌掲載時に「アイドルの心得」を読んで、面白いなと思ったんでした。
 一番面白かったのは、「親友の心得」。これだけ読んでも、二人の想いのぶつかり合い(ぶつかってないところも含めて)にたまらない気持になりましたが、「使者の心得」で、さらに凹みました。あー、彼女が「伝言」を伝えてしまった真の理由すら、彼女にはまったく察することすらできなかったんだな…。しかし、必要なことを言わなかったのは彼女も彼女も同じなのだ。彼女だって、自分の醜さを彼女にぶつけることをしなかった。ふたりはやっぱりよく似ていて、うわべだけかもしれなくても、やはり親友だったのだろう、と絶望の嵐の中で、それでも舞台に立った彼女を見ながらそう思った。