読了本2009・その他

怪談倶楽部 廃墟

怪談 FINAL EDITION

百物語

遠野奇談

ゾウの時間ネズミの時間

ニッポン怪奇島

現代幽霊論

怪談異譚

近現代において「怪談」の果たしてきた役割を論じた評論集。近世において四谷怪談や番長皿屋敷が、虐げられた女性の怨念の表出であったように、怪談の主人公を見れば、その時代に抑圧されてきた人々の姿が浮き上がる…。 『新耳袋』第四夜の「八甲田山」を読…

阿波の狸の話

遠野物語の世界

遠野めぐりのお供に持ち歩きました。女神三山とか、確かめたかったけれど、周囲に見えている山のどれがどれやら…。事前に読んでいって、すごく参考になりました。

ケンタロウと秘密の料理道具箱

料理研究家のレシピなんて、妙に凝っていて役に立たないんじゃないの、と言う偏見があったのですが、ケンタロウのレシピが簡単で美味しかったので、考えを改めることにしました。ついでに、隣にあったエッセイにも手を伸ばしたりして。 料理を「見せる」ため…

怪談実話黒い百物語叫び

今年の「幽」ブックスはどちらも内容がよかったな。疲れているときは、なんにも考えずに実話怪談を読むに限ります。

妖奇怪談全集

京極夏彦の前書きがなければ、どういう趣旨で編纂されたのか、理解に苦しんだだろう1冊。注意書き付けようとした人はよく気がつきました。そして、ここまで内容のバラバラな本(江戸時代の因縁話から、実話怪談、猟奇事件の胡散臭いルポルタージュ、創作怪談…

文豪てのひら怪談

「てのひら怪談」という形式が、やはり自分には合わないようです。「怪談」には短い形式が向いているとはいえ、800字ではもの足りなく感じます。岡本綺堂と柴田宵曲が大活躍しているところをみると、100編集めるのは、さすがの東へんしうちょうでも苦労した…

百鬼夜行の見える都市

「百鬼夜行の世界」展を見に行く前に読もうと思っていたのですが、間に合わず。やはり、時代の制約からか、図版が少なくてピンとこなかったのが残念でした。しかし、小松和彦氏の著書でも言及されていた基本的なことは、既に指摘されていて、大きな仕事だっ…

怪談実話顳顬草紙

平山氏の怪談は、エグいのやリアル人間系のが多くて、あまり好みじゃないのですが、これはそういうショッキングな怪談集に収められなかったものを集めていて、面白かったです。「ちょっといい話」系のお話も入っていて、全体の雰囲気も良かったし。

大人の怪談

隣之怪病の間

百物語第八夜

中国怪奇奇談集

バルサの食卓

帰宅途中の電車で読むもんじゃありませんでした。お腹はなるわ唾は出てくるわで、胡桃餅とか汁かけご飯とか喰いてー! とじたばたしてました。とりあえず、帰りにスーパーに寄ってイングリッシュマフィンを買ってきたので、明日寝坊しなければ朝ご飯はファコ…

君と一緒に生きよう

毎日新聞で連載された森絵都による犬と人をめぐるドキュメンタリー・エッセイ。 むかむかむかむかむか。 読んでいる間中、ずっと怒ってました。書かれているのは、棄てられた犬の命をつないでいこうとする人々の懸命な姿で、そのこと自体には掛け値なしの尊…

江戸の妖怪革命

明日行く予定の「妖怪天国ニッポン!」(京都国際マンガミュージアム)の予習のために、長らく積ん読しておいた本書をようやく読了。文化人類学の抽象的な分析はちんぷんかんぷんでしたが、昔話や説話世界の「妖怪」と、水木しげるワールド的「妖怪」の間に…

壊れても仏像 文化財修復のはなし

仏像の修復というと、有名寺院や博物館の所有しているものがすぐに頭に浮かびますが、日本には全国津々浦々に地域で信仰されている仏像があり、それらは修復されることで現代に受け継がれているわけです。そういった有名無名の仏像の修復を手がけてる著者が…

九十九怪談第2夜

狸に化かされたような話がいくつかはいってて、それがどれも妙に間が抜けていておもしろかったです。本を読むときはカバーが痛まないように(カバーは本体が痛まないようについてるもののはずなのに、これは本末転倒…?)はずして読むのですが、本体表紙が気…

現代百物語

怪奇現象、というよりは、身近にいる少々アレな人々の小話を集めたようなもの。「結局人間が一番怖いよね」系の話はあんまり好きではないんですが、もやもやしつつも最後まで読んでしまいました。 この懐かしくも胸の悪くなるような心持ちは、あれです、女子…

六本指のゴルトベルグ

多指症だったレクター博士の弾くゴルトベルグはどんな音色だったのか? 内外のミステリーに登場する曲や人物を、プロの音楽家の視点で論じたエッセイ。著者自身がピアニストなだけあって、英才教育を施された音楽家の突出した能力や変人ぶりのエピソードが満…

生物の驚異的な形

ヴォーリズ建築の100年

ヴォーリズの名前は、行きつけの病院のホームページで知りました。建物の設計者の名前を誇らかに記載してあって、病院を決めるときのささやかな肯定要素にもなったのでした。 カラーの写真で代表的な建築をその設計図とあわせて紹介している上、コラムも充実…

戦前のこわい話

「実話」と銘打たれているけれど、筋が中国の志怪小説や日本の民話、江戸川乱歩の小説などに酷似しているので、ものすごく疑わしい。当時の新聞とつきあわせるとか、裏を取るようなコラムが充実してるとおもしろかったかも。