ケンタロウと秘密の料理道具箱

ケンタロウと秘密の料理道具箱 (be文庫)
 料理研究家のレシピなんて、妙に凝っていて役に立たないんじゃないの、と言う偏見があったのですが、ケンタロウのレシピが簡単で美味しかったので、考えを改めることにしました。ついでに、隣にあったエッセイにも手を伸ばしたりして。
 料理を「見せる」ためのガラスボウルや、ホーローのトレイなんかを揃えるところは、「プロ」だなあ、と思いましたが、同じ鍋20個とか、包丁10本とかになると、どちらかというと専門家というより「オタク」っぽいです(笑)。自宅で使う道具の参考にはあまりならなかったけれど、著者の独特の考え方とか、料理のエピソードなど、興味深く読めました。
 しかし、この手の台所道具本には、よく「菜箸のひもは邪魔なので切る」ということが書かれていますが、私はそういう記述を見る度に、「ひもがあったら、一本引っ張れば二本目もついてきて便利なのに…」と思ってしまいます。私も日本人なので、トングはほとんど使わず、パスタなども菜箸ですくっているのですが、ひも付けっぱなしで困ったことは、全然ありませんですよ。