百鬼夜行の見える都市

百鬼夜行の見える都市 (ちくま学芸文庫)
 「百鬼夜行の世界」展を見に行く前に読もうと思っていたのですが、間に合わず。やはり、時代の制約からか、図版が少なくてピンとこなかったのが残念でした。しかし、小松和彦氏の著書でも言及されていた基本的なことは、既に指摘されていて、大きな仕事だったのだな、ということは分かります。あとがきで、馬場あき子氏の先行研究を批判したことに対して、「学恩ははかり難い」とフォローしているように、批判に耐えうる先行の業績があってこそ、新たなる発見を積み上げていけるものなのだと思いました。