読了本2009・児童書
上橋さんの作品は、読了するとひどく疲れる…というか放心してしまいます。 「野にあるものを野にあるように」エリンの単純な、美しい願いが、エリン自身とその家族をのっぴきならないところまで追い詰めてしまうのは、見ていて本当に辛かったです。しかし、…
感想はまたのちほど。
水曜日のクルト めもあある美術館 ある水たまりの一生 ふしぎなひしゃくの話 血の色の雲 ありとあらゆるもののびんづめ 推理小説家仁木悦子が受賞前に書いた童話集です。童話って、本当に難しいらしくて、一見ゴタゴタと可愛らしく飾っていても食べるところ…
幼年童話としてはよくまとまっていて、さすが朽木祥と思いましたが、せっかくなので、主人公には「すずめいろ堂」に3回行って欲しかったです。定型って大事!
すごかった…! 読み終えるのに2ヶ月かかりました。読み始めると、ゆったりと濃密に流れる作中世界の時間と同化してしまい、はっと気がつくと1時間経っていたのに十数ページしか進んでいない…ということが何回もありました。著者の紡ぎ出す、圧倒的な世界に飲…
巨山から国交回復のためイェラ王女が親善大使として沙維を訪れた。しかし王女は去り際にソニンに不吉な未来を告げる。 シリーズものは、ついつい前巻までの出来事を忘れてしまいがちですが、これには懇切丁寧で、かつ非常に分かりやすくまとめられた「はじめ…
毎回言ってるような気がしますが、トラクしっかりー! 今回はいつもに増して頭に血が上ってるせいか、レンやウルフに冷淡に思える振る舞いがあって、つらかった…。この闇雲な行動力がトラクの魅力ではあるんだけど…失敗をくり返し、乗り越えて、いつかフィン…
父親が失踪してしまった晴人は、叔父と祖母の暮らす「すりばち団地」に引っ越してきた。団地の底に、夢が叶うボタンがあると叔父から聞かされた晴人は、ボタンを探しているところを、クラスメートの薫子と雪乃に見つかってしまう。ところが、二人は、そのボ…
信太郎は千にとってストッパーなんですね。たまに存在意義が分からなくなるけれど、白バラ会を追い詰めようとする千に、別の視点を提供してたところで気がつきました。犯人を追い詰める千が、今までで一番楽しそうで一番頼もしかったです。
3部作という形はまとまりがいいと思うのですが、本作に限っては、3部目で物語が走りすぎたような気がしました。次から次へとカルウェンに試練が降りかかり、出来事の余韻に浸る暇がなかったことを残念に思います。でも、トレマリスという世界が、とても魅力…
う〜ん、やっぱり全体的に「甘い」のかもしれないけど、このシリーズの雰囲気好きだなあ。副題にだけテーマカラーを入れる装幀もステキ。 4巻目ということでこれまでソニンが出会った三国の王子王女が江南の地で邂逅します。巨山のイェラ王女、江南のクワン…