展覧会
日本画家の作品展には必ず出品される屏風ですが、屏風「だけ」に焦点を当てた展示は珍しいように思います。成立期の屏風、日本文化における儀礼用の屏風、そして巨大な画面をコンパクトに折りたためるという利点を生かした海外貿易の輸出品としての屏風をひ…
中東と言えばいいのか、アラビアンと言えばいいのか、イスラーム圏と言えばいいのか、あの辺の美術は、煌びやかで艶っぽくて、一面ストイックな感じもあり、大変好きです。今回も豪華だった。 キリスト教でもそうですが、贅を尽くし、技芸の極みをふるって書…
子どもの頃読んでいた作家ではないのが残念ですが、「いつもちこくのおとこのこージョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー」とか、「ガンピーさんのふなあそび」などの傑作定番絵本を数多く手がけたジョン・バーニンガムの日本で初めての絵本展。私はど…
今までアール・ヌーヴォとアール・デコの違いが、いまいち分らなかったけど、ようやくイメージがつかめてきた。キャプションに書いてある単語は専門用語が多くて、何を意味しているのか分らないことが多いのだけど、会場の各所に用語辞典の形で大きなキャプ…
なんもかんもが、でかっ! ロシアのひとは、身体が大きいんだなあ、と思う。女物の髪飾りでも、どっしりずっしりと大きくて、その上で、偏執的なまでに細かい細工が施されている。 昔、孔雀石細工の職人と、大地の女神との恋を描いた「石の花」という児童書…
知らなかった画家ですが、チラシの絵に惹かれて見に行きました。 芸術一家に生まれて、名門私立を卒業後、一流企業に就職。その傍ら作品を発表し続け、ついにパリに移住。11年の滞仏中、ヨーロッパの画壇に認められるも、体調を崩して帰国。その後も精力的に…
19世紀から20世紀ヨーロッパ美術のビッグネームが一堂に会するすごい展覧会でした。出品作品は、その画家のもっとも有名な作品ではないのですが、それぞれの特徴を備えたもので、見慣れていない分、新鮮でもありました。キャプションが、簡にして明瞭に鑑賞…
冠と花冠の違いはなんぞや。輪っかになっているのがクラウンで、細工が一周してないのがティアラなの? それとも身につけるのが男性と女性の違いなの? という私の疑問をよそに、会場は女性のため息に満ちていた。まあ、装身具の王様…もとい女王様なだけあっ…
フランドルって、ベルギーだったっけ。意外に思って調べてみると、フランドルっていうのは、オランダとベルギーとフランスをまたいだ地方のことらしい。「フランダースの犬」のFlandersは、フランス語のFlandreの英語読みだとか。ああ、それでルーベンスが出…
出品物はおもしろかったのだけど、キャプションがずいぶん手抜き…。
ファッション・家具・香水瓶などダリが手がけたデザインの実物や、万博パビリオンの写真など、絵画だけではないダリの活動を知ることのできる展覧会でした。ダリってえらい美男子だったんですねえ。
「レディー・ヴィクトリアン」を読んだばかりなので、描かれたドレスや、デザイン画のジュエリーを脳内でレディー・エセルに着せて喜んでいました。
「雨柳堂」で取り扱ってそうなお人形がごろごろしていました。御殿飾りの立ち姿の五人官女や、段飾りについている珍しい雅楽舞いの人形たちは、今にも動き出しそう。最近寄贈されたという、横3メートルに及ぶ壮麗な御殿飾りは圧巻でしたが、こんなもん、どこ…
プライスコレクションの長沢芦雪の絵がよかったので、紅葉の美しい奈良の都に足を伸ばしてきました。伝統の応挙、奇想の芦雪と言われているようですが、素人の私には絵を見ただけでは師弟の区別はつきません。応挙だって十分「奇」にあふれていると思います。
児童文学に親しんでいる人なら、一度は訪れてみたい私立の児童書専門の図書館です。住宅街にひっそりと佇む小さな、煉瓦造りの建物で、1階が子どもの本の部屋、地下1階に児童図書研究の資料室があります。中をのぞくと正面にカウンターがあり、司書の方が席…
またお昼までには時間がありますね…と上野の国立科学博物館へ。展覧会で人混みに揉まれるのに戦々恐々としていたわりに、どちらも結構すいていてほっとしました。おむらさんがおっしゃるには、東京はたくさん展覧会があるから、そんなに混まないのではないか…
9時半におむらよしえさんと両国の江戸東京博物館で待ち合わせ。ここでも見覚えのある入口を捜して20分ほどうろうろしていたら、一人の女性と何となく目があって…無事に会うことができました。 関西だと有名画家の展覧会などは、平日の朝早くからおじさんおば…
ギリシアの文物を集めた展覧会。もう少し内容に即したタイトルを考えればいいのに。あと、職員さんの熱意と手作り感が伝わってきて微笑ましいのだけれど、グッズ売り場のポップ(?)に少々品がないのが気になった。 ミロのヴィーナスなど、欠けたところのあ…
ぎりぎり間に合った…! 個人コレクションというのを意識して見たのは初めてですが、一本筋の通った収集をしていることが素人目にも分かりました。一度美術館にも行ってみたいです。 白象黒牛図屏風 長沢芦雪 一度見たことがあるような気がするけれど、日曜美…
朝一で出るつもりが寝過ごしてしまい、別の用事を先にすませてから行くことに。会場に着いたのが3時半頃。平日であまり大々的に取り上げられていない展覧会なら、この時間もいいと思いました。閉館間際の4時半なら、ほとんど人がいなくて好きな絵の前を独り…
いきなりチャペックの原画が! こんなすごいものが残ってたんだ…個人蔵だって。どの絵も50年以上前のものなのに、とてもポップでキュート。手塚治虫のような漫画的なものもある。 見に来ていた子どもが「クルテク」と「もぐらくん」の名称の違いに混乱してい…
肉筆画はそんなに多くはなかった。やはりボストンのような衝撃はないけれど、有名な浮世絵の揃いを一気に見られたのはよかった。刷り物は一枚一枚色が違うから、雰囲気も微妙に違います。どちらも水辺や橋の風景が多いのが印象的でした。構図の奇抜さは時代…