2008-01-14から1日間の記事一覧

4冊

しまった、「ライラの冒険」カバーが映画バージョンに変わってら。

陽だまりのピニュ3

あ、あれ。前回はこがわみさきさんの絵で学生たちがほわほわしてたら満足と言ってしまいましたが、なんだか物語は風雲急を告げてるような。ピニュの内面が描かれ出して、ラブコメっぽくなってきましたよ!

悶絶スパイラル

三浦しをんは好きな物を好き!と公言し、その良さを他者に伝えられて、それが自分に返ってくる人なんだなあと表紙を飾る漫画家さんを見るたびに思います。…「音楽を、人を尊敬していて、それが自分に返ってくる」(byのだめカンタービレ)の「音楽」を「漫画…

楽晶珠

唐代の武則天から玄宗皇帝による開元の治を舞台にした時代小説なのですが、そこで活躍する主人公たちは、神獣に導かれた桃源郷でその時代を生きている夢を見ている…という何とも摩訶不思議な設定。普通の歴史小説ではいけなかったのかと思えるほど、宮廷での…

綺想迷画大全

「西遊記」研究で知られ、小説家でもある中野美代子のアートエッセイ。「綺想」なだけあって、日本ではあまり目にすることのない世界中の奇妙な図象が美しいカラーで収録されている贅沢な本でした。口の中に宮殿を入れる白き猿神の渦巻き模様にぐるぐるし、…

秋の牢獄

「秋の牢獄」「神家没落」「幻は夜に成長する」 「幻は〜」の最後の一行を読んだら、暗そうだったので、後ろから順番に読みました。恒川光太郎は「神家没落」のような「移動する異空間」を描くと、とたんに筆が冴えますね。この異空間のイメージが恒川独自の…

倒立する塔の殺人

極上の小麦粉とバターで焼き上げたクッキーみたいだな、と思いました。他の皆川博子作品に比べると、毒性が低くて、少女たちの悲喜こもごもの心情が切ない。太平洋戦争中から戦後という死が身近だった時代設定を十分に生かして、生と死の間、大人と子どもの…