2010-02-27から1日間の記事一覧

夏雪ランデブー1

帯にある「低温」一途青年と「草食系」執着霊っていうのは、すごく端的に内容を表している。登場人物がみんなダウナーなので、読んでて気がめいってきた。こういう恋愛ものって、ヒロインを好きになれないと駄目なんだけど、六花さんは、あんまり好きなタイ…

イン・ワンダーランド

輪郭線が空気に溶けたような淡いタッチの絵と、同じくストーリーラインのはっきりしない雰囲気重視の物語で、かなり消化不良。自分はメリハリのある絵や話が好きなんだな、と再確認した。

つづきはまた明日2

しみじみ、いいもの読んだなーと満足。1巻の時の感想で、紺野キタ作品でこんなに笑わされるとは、と書いた気がするんだけど、今回も「そこねちゃん」に吹いた。「おもしろトンチキ野菜」とかね。あー、つまり、リカコちゃんの存在が、この作品の欠くべから…

海街diary3陽のあたる坂道

最近、物語を読んでいると、人を多面的にみること、っていうところに目がいってしまう。「「嫌い」は「好き」よりずっと早く伝わってしまう」という鈴の台詞にズキン、ときたりね。それなら、「嫌い」にならないように、「嫌い」な部分も別の面からみて「好…

八百万

そういえば、畠中恵は、漫画の原作者だったんだな。しつこく言い続けているように、物語作りの雑さを感じないではないけれど、みもりさんの絵の可愛らしさもあって、なかなか楽しかった。

おもいで金平糖

「あまなつ屋」の「おもいで金平糖」を食べると、奇跡が起こる…という言い伝えをめぐる、4つの物語。タイムトラベルものって、ロマンチックなドラマを描くのに最高のガジェットだと思う。すっごい今どきの少女漫画ー! な絵に、気恥ずかしくなりつつも、意…

文鳥様と私

メンバーが入れ替わり、今市家の文鳥アパートも新たな局面に。新メンバーのういろうとくじらが、今までで一番ストレートにお似合いカップルじゃないのかな。今までが錯綜しすぎてたのか(笑)。

サマーウォーズ2

そっかー、侘助は、おばあちゃんの資産を黙って持ち出したのか。妄想は大はずれだった 。 映画の山場の一つ、築城シーンはコミックス版では結構アッサリだったけど、あそこは動画と勝負してもちょっと勝てないもんなー。映画では謎だった夏希先輩の内面描写…

水木しげるの遠野物語

ありそうでなかった水木しげるによる遠野物語の漫画化。これ以上のコミカライズはない。30ページの帰って来た寒戸の婆の絵がものすごい。原文では女の心境を伝える言葉はないけれど、水木しげるの絵では醜く老いた老婆が涙を流しているんだよな。しかも、着…

夏の前日1

絵は好きなんだけど、お話作りがきごちないなあ。大学生の青木君の視点で進むのかと思ったら、唐突に年上の恋人、藍沢さんの心情描写が入る。視点が混在するのが悪いわけじゃないんだけど、切り替えの仕方や順番がどうにもまずい。読者は、最初青木君の立場…

路地恋花1

子どもの頃受けた知能テストに、仲間外れを見つけなさいってのがあった。 では「本 銀細工 絵画 小説 ろうそく」の中で仲間はずれはなんでしょう? 区別の仕方にもよると思うけど、具体物がないって点で「小説」って浮いてると思う。 さらに、物語としても「…

純潔のマリア1

「もやしもん」も面白いけど、こういう起承転結のはっきりし(てそうな、今のところは)てる物語の方が、やっぱりわくわくするね。読者が主人公と一緒に、作中正義の正しさについて迷うってのが大好物なので、大天使ミカエルの言い分にも理があるという作り…

WOMBS1

『天顕祭』の著者の第2単行本。女性と男性で、読後感がかなり違うと思われる。女性でも、妊娠経験の有無でだいぶ違うかも…。最初はちょっと受け入れられなくて、5回位読み返してしまった。アルメア軍曹やサウラ中佐が、転送兵が「ドナー」だった地獄のよう…

マッドメン

『ユリイカ』特集で、何度も言及されていた代表作。これは読まなくては、と思っていたちょうどいいタイミングで、完全版が発売された。こういうのもシンクロニシティっていうのかな。諸星大二郎のストーリー漫画は、昔『暗黒神話』を読んでさっぱりわけが分…

無面目・太公望

『ユリイカ』2009年3月号の諸星大二郎特集に触発されて、未読の作品を読みたくなった。混沌というと、私は『山海経』の翼の生えた超絶可愛い生き物を連想するのだけれど、『無面目』の混沌は、天地の始まりから存在しているくせに、人間の男の姿をしている。…

漫画タワー

感想書くのさぼってたら、無駄に長くなった。でも、たたみません。