きのこる

きのこる キノコLOVE111
 「きのこの山」がアポロの製造ラインから生まれたというトリビアや、各国きのこ事情(「中国の謎図譜」は確かに吹きださずにはいられない…)、毒キノコの迷信や種類などなど、キノコ愛がページのあらゆるところからほとばしる熱い本でした。読もうとページをめくると、左手の親指の下にもきのこが! コンパクトにまとめてあるのは、読者のことを考えてじゃなくて、「ネタをつめられるだけつめたい」という著者の情熱のたまものなんですね(笑)。
3章「きのこ文化史」、4章「きのこな人びと」、8章「聖なるきのこ」では、『きのこ文学大全 (平凡社新書)』で取り上げられていたネタを、角度を変えて再編集していて興味深かったです。水木しげるのきのこ漫画を発掘したり、大槻ケンヂの「キノコパワー」誕生の秘密に迫ったりと、より深く掘り下げた個所も見られてお得感がありました。
映画や音楽は取り上げられていましたが、アニメはなかったようなので、「カウボーイ・ビバップ」から17話「マッシュルーム・サンバ」はどうでしょう? 菅野よう子の名曲「Mushroom Hunting」とともに。