夜の画家たち- 蝋燭(ろうそく)の光とテネブリスム- ふくやま美術館

夜の画家たち- 蝋燭(ろうそく)の光とテネブリスム- - 福山市ホームページ

闇の中に浮かび上がる光の表現をテーマとして企画された展覧会です。
暗がりを照らす炎、空に浮かぶ月明かり、そして町に輝くネオンや街灯など、さまざまな光と闇が描かれています。
個々の作品もさることながら、それをまとめて見ることが、とても面白い!
これを企画した学芸員さんは、作品をリストアップしていくのがきっと楽しかっただろうと思います。


知らなかった画家の作品も多く出展されていました。
織田一麿《東京風景 神楽坂》は幻想的な雰囲気で、泉鏡花の物語のイラストみたい。
酒の絵で有名な高橋由一の、舟をこぐ人の頭上に浮かぶ月を描いた《中州月夜の図》もよかった。


そして、ずっと見たかった高島野十郎の蝋燭画をやっと見ることができました。
間近で見ると、キャンバスに絵具を置いただけなのに、離れればそこに光があるとしか思えません。
《満月》の月もとてもきれいでうっとり…。


甲斐庄楠音『幻覚』が、前期のみの出展で見られなかったのは残念でした。
4月から山梨県立美術館でも開催されるんですね。行きたいなあ。