古道具屋灰塵堂

古道具屋 皆塵堂
 幽霊が嫌いで、しかも見えることを隠している太一郎は、心配した父親に灰塵堂という古道具屋に修行に出される。そこは、普通の道具屋なら引き取らない、いわくつきのものばかり扱っていて…。
著者の作品を読むのは初めてだけど、どうして今まで見過ごしていたのか。すごく端正な筆運びで、しかも怪談部分のクオリティが高い。灰塵堂の主人にフォローされるだけでなくて、嫌いなくせに自分から動いて解決する太一郎が、意外と恰好いい。