銀のいす

銀のいす―ナルニア国ものがたり〈4〉 (岩波少年文庫)
 ジルという女の子の造形がとても親しみが持てます。意地っ張りなところや、ちょっとずるいところなどがすごく等身大。ユースチスと性別を超えた友情を育んでいく過程が、この巻の見所のひとつだと思います。
 アスランに与えられた課題のことごとくを失敗しながら、気がつけばそのすべてをクリアしているという凝った作りでした。この巻ではアスランは、最初と最後の要所にしか出てこず、やはり御大の登場はこのくらいの頻度がちょうどいいです。