白鹿亭綺譚

白鹿亭綺譚 (ハヤカワ文庫 SF 404)
 古典SFを読もう第一弾。
 大の男がパブに集まって、ホラ話に興じるというなんともしょうもない(失礼)設定で、肩の力を抜いて読めました。どこまでが現実の科学的な成果に基づいていて、どこからがホラ話なのか私にはさっぱり分からないので、徹底徹尾嘘らしい「登ったものは」が一番安心して読めました。あと、文化論である「隣の人は何する人ぞ」も面白かった。日本人の研究者が出てくるのも親近感が持てます。海洋譚である「海を掘った男」も、老化学者の優雅な詐欺ににやりとさせられました。