103ポリアンナの青春

ポリアンナの青春 (岩波少年文庫)

ポリアンナの青春 (岩波少年文庫)

 ポリアンナはやっぱり好きじゃないな。身体の不自由なジェイミーに余計な気を遣ったり、自分の母親に振られたからってペンドルトンさんの求婚を受けようとしたり、ポリーおばさんのためにジミーとの結婚をあきらめたり。そういうのって、相手に迎合しているだけで、本当に相手の気持ちを思いやってるわけではないように思います。
 不自由な身体を呪いながら、それでも自分にできる力で自立しようとするジェイミーと、彼を一人の男性としてさりげなく支えるセイディはとてもいいカップルでした。ポリアンナのおかげで明るくなったとはいっても、逆境に弱かったり家柄にこだわったりするところは相変わらずなポリーおばさんも嫌いではないし。
 マッチョなジミーと勘違いしたポリアンナの主人公カップルがあまり好きではないけれど、面白くなかったわけではないんですよね。

 それにしても「障害」について、いろいろともやもやの残るお話でした。これは以前から気になっていた『クララは歩かなくてはいけないの?』を読まなくては。