僕らが死体を拾うわけ

僕らが死体を拾うわけ 僕と僕らの博物誌 (ちくま文庫)
なにわホネホネ探検隊の関係者はこの人の教え子だったのか。
在野の研究者とまではいかない、自然をひたすらおもしろがって観察している身近さがよかったです。研究者は、まだ誰も解明していないことに取り組まないといけないけど、著者は、すでにわかっていることかどうかは気にせずに、自分の興味のあることを、自分自身の目で、鼻で、手で確かめようとする。文字情報にたよらずに、体当たりで調べる在り方は、今の時代には珍しいですが、こういう先生に出会えた子供達は幸せだなあと思います。
身近に転がっている生き物の死体から、進化の歴史や生物の多様性が見えてくる驚きと同じくらい、著者の教え子達の多様性にも目を見張りました。類は友を呼ぶ…。