つづきの図書館

つづきの図書館
 本の登場人物が、自分を読んでくれた人の「つづき」が知りたくて現実世界に飛び出してきて、しかも彼らがけっこう自由奔放に動き回って主人公を振りまわす様子が、にぎやかに、楽しそうに描かれています。
 でもそれだけじゃなく、人の「つづき」の人生のほろにがさと、その中で人とつながりあうことの温かさが描かれていて、切ないような、爽やかなような不思議な読後感でした。
 主人公が離婚歴にある中年女性で、挿絵を山本容子さんが描いているので、対象年齢が不明ですが、私にはとても面白かった。