水域 上・下

水域 愛蔵版 上巻  水域 愛蔵版 下巻
 漆原さんの絵柄で雰囲気で、現代物ってどうなるんだろう、と不安に思ってました。でも、幻想と現実が密接に絡まりあって濃密な世界を作り上げる、漆原さんらしい作品でした。うれしい…。
 身の裡に異界を沈ませて日常を生きていく、というイメージは、『蟲師』と共通しています。初読は、背筋が薄さむくなるような「怖さ」を感じましたが、再読では、温かな世界を懐かしく思う切ない気持になったのがふしぎ…。