瀬戸内国際芸術祭2010 二日目(その1) 豊島

07:41-08:16豊島(家浦港)行高速旅客便(35分)
 7時に高松港へ。並んでいたけど、昨日ほどではなく、よゆうで乗船。
 家浦港案内所に、男木島行便の整理券をもらいに行ったところ、「今日は、そんなに混んでないから、整理券は配りません。乗れますよー」とのこと。安心して、バス運行表と島の地図をもらう。他の島のは、その地図だけで作品めぐりができるけど、豊島のは、ざっくりとした位置しかわからない。公式ガイドブック(美術手帳6月号増刊)が大活躍。豊島は、たくさんの作品が広い島のあちらこちらに散らばってるからなー。


08:35-08:44家浦港-甲生集会所前(東回り)
 豊島には、会期中だけ無料の循環バスがめぐっている。横尾忠則はパスして、まずは甲生地区へ。バスを降りるとすぐに15遠い記憶が見える。私これ好き! 古い公民館をぶち抜いて扉や窓などの建具でトンネルを作ってあるんだけど、斬新なのに懐かしくて落ち着く。建物の中から、黄金色の田んぼが見える。
  
 そこから、海岸まで降りて16 潜在意識下の海の唄へ。最初は作品だと思わなかった。この芸術祭の島めぐりをしていると、しょっちゅう、ゴミだと思ったら作品だったり、作品かと思ったらただの廃墟だったり、島民の生活の一部だったりして、アートってなんだ!? って考えこんでしまう。この作品も、見た目は冴えないけど、波の動きに合わせてぼへー・ぼへーと音が出る。そこに、砂浜に波が打ち寄せる音がかぶさる。空は明るく、日差しは温かく、爽やかな風が吹いている。時間さえあれば、この空間でこの音を、ずーーーっと聞いていたかった。
 17 残り物には福がある。18 ハーモニカではあまり時間が取れず。


09:24-09:35甲生集会所前-千代田池(東回り) 有機コーヒー(500円)島カレーセット(1200円)
 24ストーム・ハウスは、まだ「こえび隊」のスタッフさんが、案内の講習を受けているところだった。一緒に聞きながらしばらく待つ。10時10分前に「準備できたんで、どうぞー」と入れてもらえる。最初から部屋の電気が消えていたけれど、途中からちかちかして消えたりしたら、もっと臨場感あったのにな。
 10時過ぎに21島キッチンへ。食事は10時半からということだったけど、早めに昼食を取ることにする。11時過ぎには、すでに1時間待ちになっていたので、この判断は大正解。食事が出てくるまで、民家を改造した開放的な空間で有機コーヒーを飲みながらのんびり待つ。出てきた食事は、野菜の味が濃くっておいしかった。

 23こんにちは藤島八十郎はスルーして、19空の粒子へ。でも、藤島八十郎さんは、絵本作家になりたい人という設定だったと知って、ちょっと後悔。10月17日開館の豊島美術館や、唐櫃港の作品群も今回はパスしてしまって、豊島は一日かけてゆっくり回ってもよかったなー。島キッチンから清水前へは、男木島特有の風よけの石組を見ながら歩いてすぐ。ここからの景色が素晴らしい。遠くに 25 Teshima sense〈豊島の気配〉が見えた。


11:26-11:30清水前-森万里子作品前(西回り)
 バス停から鬱蒼とした急な山道を5分ほど登る。足元はおとといの雨のせいか、ぬかるんでいて滑りやすい。どんな感じかというと、こんな感じ。

 登り切った先に竹林に囲まれた緑の小さな池がある。そこに14トムナフーリがある。日曜美術館で圧倒的な美しさを見せた光る碑だ。今は周囲が明るいので、光っているかどうかはわからない。夜はさらに美しいだろうが、あの道を真っ暗な中登るのは大変そうだなあ。池の周りはとても静か。シジュウカラの囀りやウグイスの地鳴き、池の魚が時折跳ねる音、風に竹林がそよぐ音が聞こえる。会期が終われば撤去するんだろうか。置いといてくれないかな…。
  


12:10-12:17森万里子作品前-家浦港(西回り)マメチャイ(500円)
 このバスは臨時便で、公式ホームページのバス時刻表には載っていない。森万里子作品前にいたスタッフさんは、臨時便の時間を知らなかったので、港でもらった時刻表を差しあげる。気さくで親切なおじさんだった。
 家浦港で 12 101歳の沈黙/100歳の手ほか 11 あなたが愛するものは、あなたを泣かせもする(日本フランチャイズバージョン)を見る。最後の瞽女小林ハルさんを描いた絵は、目の部分をアップにしたのはちょっと怖い感じがしたけれど、2階にあった横顔はとてもいい顔だった。階段はバキバキ音がして別の意味で怖かったけど。
 


13:24-13:44男木島行高速旅客線(20分)
 案内された通り、直接船着き場に行ったら、整理券が配布されていて「えー!」となる。いらないって言ったじゃん! 他にもそういう人がいて、一緒に案内所までダッシュ。人数分の整理券を確保するよう一応電話で知らせてくれたけど、その場でなんとかならなかったものかな。のんびりチャイを飲んでる場合じゃなかった、あーびっくりした。


男木島・女木島の記事はまた後日。