俺と彼女と先生の話

俺と彼女と先生の話 (ウィングス・コミックス)
 茶道の家元の跡継ぎである「俺」は、お嬢様で女王様な「彼女」小町の叔父、民俗学者の「先生」主催のお茶会に半東として呼ばれたことを、後々まで後悔することになる…。
 最愛の姉を亡くしてリミッターの外れた実践的民俗学者の「先生」のせいで、さまざまな怪奇現象に見舞われる「俺」ですが、結構ずけずけ物を言っててストレスがたまらないところがいいですね。あとがきで著者が「こわがり」と告白しているだけあって、この世ならぬものの描写が鬼気迫ってました。どちらかというと、直接的な絵よりも、闇の中ずっと続いている飛び石とか、付き纏うカラスの群れとか、風景を主とした雰囲気の描写がすごくいいです。
 この人のほかの作品も読んでみたいと思ったのですが、他はBL作品か…。むう。