金魚屋古書店9

金魚屋古書店 9 (IKKI COMIX)
 私の時は、「月の影海の闇」だったな。そして私は流風ちゃん派。
 篠原千絵は、コンスタントに面白い作品を発表し続ける職人肌の漫画家さんとして、かなり尊敬しています。今の日本のマンガ評論は、どうしても少年マンガ中心で、たまに少女マンガが論じられてても、花の24年組までで止まってしまっています。私が「少女」だったころに好きだったマンガは、あまり表には出てこないんですよね。もちろん、それは私たちの世代が発信していかないといけないんだけれど。なので三浦しをんが「アリーズ」に言及してたり、こうやって篠原千絵の作品が深く掘り下げられていると、とてもうれしい。
 最後の話のおむすびのたとえは秀逸でした。残るものだけが、価値のあるものじゃない。