120 青い鳥

青い鳥 (岩波少年文庫)

青い鳥 (岩波少年文庫)

 再読。前回読んだときも思ったけど、女の子の扱いがひどい。キャーキャー言ってチルチルにしがみつくだけなら、ミチルいらないよなあ。あと、犬がうっとおしいよ! 私は断然ネコの味方だね。
 自然には神秘が必要だとか、幸福はすぐ近くにあるとか、言いたいことに反対はしないけど、何となく説教臭さが鼻につくなあ。ただ、それこそアニメ絵本みたいなので読んだけど、亡くなった祖父母や、幼い兄弟に出会う「思い出の国」や、これから生まれる子供たちのいる「未来の国」、あらゆる神秘的なものがしまわれている「夜の国」の、不思議な胸の高鳴りは、今でも覚えている。ってなわけで、『ピノッキオの冒険』のときも思ったけど、イメージの美しさ、楽しさだけを抜き出して翻案することにこの作品に関しては賛成します。思いっきり楽しんだあとで、原作を読むのがよいよ。