心星ひとつ みおつくし料理帖

心星ひとつ みをつくし料理帖 (角川春樹事務所 時代小説文庫)
 怒涛のように畳みかけてみたなあ。種市さんも芳さんも、決断を澪にゆだねるのはちょっとずるいんじゃない、と思ったけど、りうさんのいう通り、最後は澪自身が決めないと意味がないんだよね…澪の下さないといけない決断の重さにめまいがする。
 でも、いつも人のことばっかり考えている澪が、「心星」にかなう一事だけは、誰にどんな迷惑をかけようと人を傷つけようと通そうとすることに胸が熱くなった。源斉先生はありだと思うのだけど、どうも澪が誰かと夫婦になるというのが想像つかないんだよな…。
 今後の展開はほぼ分かるのに、どう話が進んでいくのかわくわくしてしまう。りうさん並みの抜群の安心感をもって楽しみにできるシリーズです。