四色の藍

四色(よしき)の藍(あい)
 登場人物が多いのに、それぞれの事情や心情を主軸としっかりからめて書き分けてあって、西條奈加はもう安心して読めるなあ。お唄と伊予、おくめと環が、始まりからは想像もつかない絆を結ぶラストシーンは、爽やかな余韻が残った。復讐譚なんだけど、ヒロイン達のひたむきさに光を当てているので、ドロドロしてないのがよかった。