天才探偵sen4神かくしドール

天才探偵Sen〈4〉神かくしドール (ポプラポケット文庫)
 メアリー人形の設定がすごくよく考えられていて、あとがき読むまでしっかりだまされました。
 千が現実世界に現れた黒いメアリードールと対峙するシーンは、江戸川乱歩の少年探偵ものが持っていたスリリングな雰囲気が、現代風に蘇っていて手に汗握りました。理論家の千が現実路線できっちり推理をしてくれるので、安心して携帯電話に届く呪いの写真という都市伝説のコワさを堪能できました。
 呪いの人形、神隠し、噂と都市伝説、暗躍する犯罪集団、謎の美青年、などなど、盛りだくさんですが、最後はきれいに収まるし、千の推理、信太郎の犬好き設定、香奈の情報収集能力、和人さんのネットワークなど登場人物がみんなしっかり活躍するしで、シリーズで一番面白かったです。