ゲゲゲの女房「独立宣言」

 女の子は大人になるために、一度は母を否定するものなんだなあ(ちょうど「ちりとて」もそんな感じ)。
 「ちりとてちん」の最終週をまとめて見た後だったので、余計に思ったのですが、あまり誉められることのない「専業主婦」という立場にスポットを当てて「あなたはよくやっている」「がんばってる」と肯定するという回だったのかなあ。布美枝さんだけでなく、邦子さんやミヤコさんに対しても、そうでしたね。

 私はどうも藍子ちゃんが好きらしく、どんな週でも注目してしまうのですが、今週はひたすら藍子ちゃんがかわいそうでした。以前、茂さんに大学合格祈願をしてもらったら第一志望校に落ちた、というのは伏線だった(笑)。お父ちゃんはともかく、大人が誰も藍子ちゃんの味方をしないのに驚きます。
 源兵衛さんと茂さんの悪だくみに、「この男どもは〜!」とあきれもしたし、藍子ちゃんが心配にもなりました。源兵衛さんは、次女のユキエさんを勝手に辞めさせた前科があるからな。それにしても、昔のお見合いというのは犬の仔を番わせるみたいなもんなんですねえ。ちょっとカルチャーショックでした。
 意外にも浦木さんが風穴をあけてくれました。
 「ちょっと見んまに別人のように成長しとるなあ」。別人ですから(笑)
 さらに意外な援軍(?)だったのが、ミヤコさん。「やっぱり」のつぶやきも鋭かったですが、「悪い手でしたねえ」はかっこよかった! 普段は一歩下がって夫の影を踏まず、という控えめな女性ですが、言う時はちゃんと言うんですね。男どもが絶句したのは痛快でした。
 意外と言えば、教職への自信をなくしている藍子ちゃんへの言葉「やめたかったらやめなさい」も、布美枝さんにしては厳しい言い方でした。でも、茂さんのがんばりを見てきたから、そして、ここが藍子ちゃんの正念場だと真剣に思ったから、厳しいようでも藍子ちゃんのこれからを本気で考えて言った言葉なんだ、と思うと子ども達に対してはちょっとニブい母親だった布美枝さんも「お母ちゃん」になったんだなあ、と感慨深いです。

 イカルの「お父さん、知っちょうくせに」でぶわわっとなりました。旅行に行きたがるのは、ひとりの部屋は寂しくておられんのですね…。「夫婦というのはおかしなもんですねえ」というミヤコさんとの語らいにしんみり。

 よっちゃんが、自分の進みたい道を見つけるきっかけに比べれば、ものすごくどうでもいいことなんですが、よっちゃんが振った鈴がビリケンさん似の顔だったのがツボにはまりました。この番組のスタッフの本気力は、こんなところでも見られます。
 それにしても、アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」の第三期のオープニングがNHKで見られるとは! 関東水木会がなんと言おうと、私にとっての「鬼太郎」はユメコちゃんの出てくるあの鬼太郎なんだ。めちゃくちゃ懐かしくて嬉しかったです。