今朝の雪 みおつくし料理帖

今朝の春―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-4 時代小説文庫)
 澪が自分の想いを自覚して、受け入れるようになるまでの内面に力点が置かれているせいか、これまでのシリーズと比べると、おだやかな印象を受けました。嵐の前の静けさ的な…。
そんな中でも、清右衛門の発破には燃え上がった! 小松原がスペシャルゲスト的な扱いになった今、いい人ぞろいの「つる家」での山椒役を、清右衛門が勤める形になったみたいです。こういう人が一人いると、作品が引き締まっていいなあ。そういう意味では、ブラック澪の登場もよかったです。私は、弱さや醜さのあるヒロインが好き。
 毎度のことながら、料理はどれもこれもおいしそうだけど、今回は素材がものを言うのが多くてちょっと簡単には作れそうにない。蕪を卸して鍋にするのは確かに美味しいんですよね。もう少し寒くなったら作ってみよう…。