2009年読了・購入本

読了本 267冊
購入本 199冊

 記憶力がないので、基本的に読了してもすぐに忘れてしまうのですが、いくつかは深く印象に残る本があります。
 現実の祭りの時期に1章ずつ読んだ『宵山万華鏡』や、十数ページずつゆっくり読んだ『あやとりの記』『ラピスラズリ』などは、稀有な読書体験でした。独特の雰囲気で強烈だったのが『風の中のマリア』と『f植物園の巣穴』。『はむ・はたる』『恋細工』など西條奈加さんが、めきめきと実力をつけてきたのも嬉しかった。
 ノンフィクション系で面白かったのは、『壊れても仏像』『ツチノコ民俗学』『遠野奇談』。『怪談文芸ハンドブック』を始めとして東雅夫の仕事は相変わらず勉強になります。『百鬼夜行絵巻の謎』は、東京まで絵を見に行けて、とても楽しかったなあ。

 なかでも一番印象に残っているのは、まさかの『獣の奏者』続編(かつ完結編)と、『天山の巫女ソニン』が完結したことですね。どちらも、深い満足感を得られる終わり方でした。『武士道エイティーン』と『トレマリスの歌術師』も無事三部作が終了。コミックスでも『共鳴せよ!私立轟学園図書委員会』や『ティンク・ティンク』『のだめカンダービレ』『もっけ』『架カル空ノ音』『群青学舎』が完結しました。特に『もっけ』は、『蟲師』や『雨柳堂夢咄』なきあと、数少ない直球どストライクの作品だっただけにさびしいです。
 『シュトヘル』『コーラル』『いづれの御時にか』『乱と灰色の世界』『鞄図書館』など、おなじみの作家さんの新連載も楽しみではありますが、2010年は今まで知らなかった作家さんを新規開拓できたらいいなと思っています。