水辺の怪談3

水辺の怪談〈3〉釣り人は見た

水辺の怪談〈3〉釣り人は見た

 文化圏の違う人の話はなんであれおもしろい。夜も明けないうちに真っ暗な海に行ったり、思い立って山深く分け入ったり、皆さん腰が軽いなあ。「大爆釣」とか独特の言い回しもおかしかった。単語が一発変換されるところを見ると、メジャーな言葉なんでしょうか。語られる怪異譚は、そんなに刺激的なものでも、目新しい物でもないけど、わたしはこういう「それらしい」淡々とした怪談集の方が好きです。
 ただ、「文化圏が違う」せいかどうか知りませんが、感覚に違和感を覚えるところも多々あり…。海で、子どもの遺体を発見してそのまま捨ててかえるって、ありなの…? とか、心霊写真を遺族に見せて自殺した本人か確認して欲しいって、それってずいぶん無神経なんじゃ…等。