哲学者たちの動物園

哲学者たちの動物園

哲学者たちの動物園

 比喩に使われた動物を集めて、哲学者達の思想を分りやすく伝えるものだと思って手に取ってみた。そういう取り上げ方もあったけど、哲学者が「動物」をどう定義したか(それは、つまり「人間」をどう定義したかにつながる)という視点の方が新鮮だった。カントは外国まで飼い犬を連れて行ったのに、動物は人間に奉仕する機械であると考えていたとか。そういえば、動物に「権利」はあるかなんて、倫理的な問題だし、突き詰めれば哲学的な問題でもあるんだよな。先に解説を読んでしまったので、そういう読み方をしてしまったのかもしれないけど。