どこにもない国

どこにもない国―現代アメリカ幻想小説集

どこにもない国―現代アメリカ幻想小説集

 こわーいキョーフのジャガイモ小説〜! この一言に尽きます。ニコルソン・ベイカーの「下層土」は、あまりのおかしさに吹き出したいんだけど、生理的にも精神的にも実は気持ち悪くてすっごくこわいので顔が変になっちゃうような作品でした。こういうの、もっと読みたい!
 「見えないショッピング・モール」。マルコ・ポーロフビライ汗の重厚なやりとりと、話されている内容とのギャップにしびれる。

 あまりに幻想的すぎて何が書いてあるのかよく分からない作品もありましたが、もしかしてわたしは柴田さんの訳と相性が悪いのかも、と思ったりもします。