算法少女

算法少女 (ちくま学芸文庫)

算法少女 (ちくま学芸文庫)

 数学の得意な少女・あきは、算額の誤りを見つけたことをきっかけに藩主の姫君の指南役に選ばれる。しかし、流派の違いからあきの登城を阻もうとする者が現れる。
 数学の美しさ、それに関わる人間の様々な思いが、素直な少女あきの目線を通して爽やかに語られる。 高度な域に達していた和算が何故西洋の数学に破れたのかなど、当時の学問を巡る事情もわかりやすくかかれており、「学ぶ」ことの本当の意味を問いかけてくる。
 できれば、児童書として復刊してほしかった一冊。