ゲゲゲの女房「旅立ちの青い空」「チャンス到来!?」

 はるこさんが「わたし、先生のこと…」と言い出した時にはどうなることかと思ったけれど(夫婦の危機ではなく、私の視聴継続的に)、今週も続きが楽しみな終わり方でホッとした。面白かったからこそ言えることだけど、布美枝ちゃんはちょっとあちこち出張りすぎじゃないかとか、はるこさんの横恋慕はベタすぎるとか、貧乏時代の知り合いが次々退場していくのは、今後の水木夫妻の環境変化に向けての布石としてあからさますぎやしないかなど、最近脚本にすこし不安があったので。
 マンガ関係の話になると一気にテンションが上がったところをみると、はるこさん云々は、単純にわたしの好みの問題だった(笑)。

「旅立ちの青い空」
 「こみち書房」は、本のある場所が人々のつながりの起点になることを体現していて、それがなくなってしまうことに、言いようのない寂しさを覚える。貸本漫画屋であれ、古本屋であれ、小規模書店であれ、人が暮らす街にはそういう場所があった方がいいよ。
 「生きている人間には同情しない」という水木しげるの名言と、布美枝ちゃんが作ったメダルが、それぞれ「そこで使うのか!」という驚きがあってよかった。
「チャンス到来!?」
 はるこさんが、実家に戻るともう漫画が描けないと思いこんでいるのに、いまいちピンとこなかったんだけど、他の人の感想を読んでいて、そうか、この時代は、まだ同人誌即売会ピクシブもなかったんだなということに思い至った。たぶん、マンガ雑誌の数も、今みたいに多くはなかったんだろうし。
 もうけ話のにおいをかぎつけて、ちょっと元気になる浦木氏。失恋して泣き濡れるあの純情っぷりは、すごくねずみ男っぽかった。