遠野〜新鉛温泉

06:45 朝食
 シンケンジャーを見る。先週、熟女×小動物という新たな萌えを提示した薄皮太夫の行方が気になるところだけれども、今日は出番なし。
08:25 チェックアウト福山荘¥7,350
08:30 レンタサイクル¥900(-¥90市内宿泊1割引)

08:45 遠野駅発

09:20 高砂子酒店¥240
 伝承館を過ぎ、街道に民家しか見えなくなってきたあたりで喉の渇きを覚えて、しまったーと思いました。飲み物とあとなんか食べるもの…。コンビニとか、ないよなーと思っていたら、ありました。昔の何でも屋さんみたいなお店が。どの商品も買うのはちょっと勇気がいる(賞味期限的な意味で)感じでしたが、チョコレートのパッケージを眺めていたら、「100円でいいよー」とお店のおばあちゃんが言ってくれました。し、失礼しました(-_-;;。ちゃんと賞味期限内でした。
09:45 佐々木喜善の生家
 柳田国男は、明治42年8月23日から26日まで遠野に滞在し、24日と25日の2日間に馬で佐々木喜善を訪ねたり(不在だったが)、郊外を回ったりしています。うん、これは2日かけないと無理だね。できれば附馬牛方面の遠野ふるさと村や、綾織方面の続石や千葉家の曲がり家にも行ってみたかったけれど、自転車では1日でとても回りきれなかったもの。そういえば、馬と自転車と、どっちが速いんだろう。

お向かいで飼っている牛。
10:00 山口の水車小屋
 
 だいたいこのあたりが、遠野の東の端にあたるみたいです。驚いたことに、立派な駐車場ときれいなトイレがありました。トイレには、旅の手帖みたいなのが置いてあって、清潔なトイレに対する賞賛と感謝の言葉がたくさん書き込まれていたので、私も記帳。
 駐車場の脇にはベンチがあったので、作業をしていたおばあさんに断って、ちょっと休憩させてもらいました。机の上にトチノ実がいっぱい置いてあるのを見ていたら、おばあさんが話しかけてくれました。トチノ実は苦いから、食べないけれど「ツキ」の治療薬としてよく使っていたこと。自分が16,7の頃までは、水車小屋で近所の人が順番に新米をついていたことなどを、完璧な東北弁でお話ししてくれました。「どごからきたの?」と聞かれたので、私も実家のことや家族のことを喋ったり。
おばあさんの言っていることは、だいたいの大意は分かりましたが、細かいところはヒアリングできませんでした…。宿やお店の人は、イントネーションなどがほんの〜り東北弁という感じでしたけれども、ここにきてイメージ通りの東北弁を聞いて、遠くまできたんだーという感慨がまた深くなりました。
10:15 デンレラ野

 棄老伝説のある野原。観光用に掘っ立て小屋があって、とても狭いその中でちょっと昔に思いを馳せる。遠野物語が書かれた頃には、既に伝説だったと言うけれど、きっと60歳になればここに来る、というのは事実としてあったんだろう。それが村にとってどんな意味を持っていたのか、人々がどんな思いで受け継いできたのかは、もう分からないけれども。
10:50 カッパ淵
 
 淵、というにはすごく浅くて、きれいな流れでした。さすがに一番の観光地で賑やかです。あとで、とおの昔話村の語り部さんに聞いたところでは、やっぱり観光用に整備したらしく、昔はもっと鬱蒼としていて深い淵だったんだそう。
11:30 伝承園

 佐々木喜善の資料館で、調査カードや愛用品、手紙などを見たり、カイコから糸を紡ぐ体験をしてみたり。3台ほど紡ぎ車が置いてあって、自由に回せるので、あまり人がいないのをいいことに10分近くくるくる回していました。これ楽しい…! 猟師を騙す狸の気分。オシラ堂は、まん中に注連縄のはられた太い柱が立っていて、「十二国記」に出てくる子どもを授かるお堂を思い出しました。
12:00 昼食
13:00 登戸橋
 
 時間が迫ってきたので、黄金色の田んぼの中を、小烏瀬川と猿ヶ石川の合流地点を過ぎて、松ヶ崎観音堂の前を通り、ひたすら漕いで、「サムトの婆」の場所と言われる(サムトという地名は存在しない)登戸の橋のたもとへ。碑が立っているだけの場所ですが、「サムトの婆が帰ってきそうな晩だなあ」というフレーズが怖くて、「遠野物語」の中でも一番好きなお話です。
13:40 卯子酉様

 猿ヶ石川と早瀬川の合流点あたりでどうやらサイクリングコースを外れてしまったらしく、ちょーっと迷ってしまいましたが、親切な着物のご婦人に道を教えてもらって(その節は、「どこにいきたいの?」と優しく聞かれて、「まず、ここはどこでしょうか?」と思いっきり間抜けな質問で返してしまって、すみませんでした…)、無事到着。
14:00 とおの昔話村語り部館¥410
 これに間に合うために、急いでいました。語り部による、昔話を聞くことができます。今日は、菊池玉さんがカッパ淵と親のない子と子のない親の話をしてくれました。孤児になって苦労する子どもの悲哀を切々と語って、ちょっと哀しくなりました。
 その後は、柳田国男が宿泊した旅館を見学したりしましたが、なんと楽しみにしていた遠野市博物館は、改装中のため休館ということで、ショック。来年が遠野物語100年ということで、それにあわせてリニューアルしてるんだろうなあ…もしかして、来年来れば良かったのか!?
15:13 遠野

快速はまゆり6号盛岡行¥740
15:58 新花巻
お土産¥5,860
16:55 新花巻
シャトルバス花巻温泉郷
17:30 チェックイン
18:00 藤三旅館日帰り入浴¥700
 日本で一番深いという白猿の湯という珍しい温泉のあるところ。宿泊した新鉛温泉から歩いて10分くらいなので、夕食前に散歩がてら寄ってみました。混浴なのですが、19:00から女性のみになると言うことで、それまでは露天風呂で渓流を眺めていました。19:00になって、待ちかねた女性陣みんなで早速白猿の湯へ。ここは、温泉の湧出口の上に湯船を作り、その周りに建物を建ててあるので、廊下から部屋を降りた底に湯船があります。この湯船、深いところは120cmあるので、身長150cm以下だと溺れそう。底が段々になっていて、どこから深くなるのかよく見えないので、155cmの私でも、ちょっと怖かったです。それにしても、こんな温泉初めてなので、訳もなく楽しくて、一緒に入った見も知らぬ人々ときゃっきゃ笑い合いながら浸かっていました。薬湯だそうで、宿は旅館部と湯治部の2棟あるそうです。いつか、ここに泊まりに来たいなあ。
19:30 夕食
 …んん? 湯冷め…した…の…か……な? なんか喉が痛い、ような…。