今日の早川さん
- 作者: coco
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/09/07
- メディア: コミック
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ファンタジー好きの創元さんとか、児童書好きの福音さんとか、BL好きの花音・ビブリオさんとかは出てこないのかな。読んでるジャンルがあんまりかぶってなくて、あるある感が薄いので、ついこんなことを考えてしまう。キャラの関係がなんとなく男性的だなーと思います。女子同士だと、こんなふうにあからさまに張り合ったりしないで、表面上は和気藹々とやってそうだから。この5人がどういう場で知り合ったのかとか、裏設定が気になるなあ。富士見ちゃん以外は、みんな社会人ですよね?
書店の試し読み本で立ち読みしたときは、たまたま開いたところで怒髪天を突いたので、すぐに書架に戻してしまいました。その後、怒りにまかせて書いた記事に、コメントをいただいたので、ちゃんと読んでから返事しないとーと思って、買って通して読みました。teatreeさんは、ご自分のブログでとても真摯な記事を書いてくださいました。teatreeさん、本当にありがとうございます。
さて、通読後も、帆掛さんからは「気が済んだら返すつもり」ではなくて、「もう時効でしょ」というニュアンスをどうしても感じてしまいまいました(著者も「思い出したくない過去」と書いてますし)。teatreeさんとキャラの解釈が違うのは、長期延滞者や無断で本を持ち出す人、切り取る人への根深い不信感が、私にあるせいだと思います。私も、借りたことを忘れてしまう、返さなきゃと思ってるけど、遅れると気まずくて返しづらい…というような認識のゆるさは誰もが持ってると思います。だから、これが「図書館で借りたまま返してない本が…」という台詞だったら、ここまでショックじゃなかったと思うんですね。うっかりしてて返しそびれたんだな、怒らないから持ってきなよーと応援したでしょう。でも、違った。「欲しい本」を確信犯的に返す気がないという印象を強く受けたんです。なので「盗む」というきつい書き方をしてしまったし、それを愛でる気持ちにはどうしてもなれませんでした。
一方で、teatreeさんのおっしゃるとおり、怒っても問題の解決にはならないこともよく分ります。怒りや憎しみは、反発を招くだけでなんにもならない…。この問題が軽いネタとして扱われているのがいやで、26日の記事を書きましたが、読んだ人が気分を害するような書き方では、人の心に届かない。読みたくてたまらない本がないと分かったときの落胆や、その落胆を目の当たりにするときのいたたまれなさを、静かにに訴えていくしかないのだなあ、と思いました。
帆掛さんのところには、図書館警察がくるといいと思います。彼女にとっても本望だと思うのですが。