ちんぷんかん

 初期と変わらない面白さ…なのは、ちょっと不満。長編より、やはり短編集の方が向いているようではあるのですが、なかなか上手くならないのがもどかしいです。そのせいか、長編向きの「今昔」を無理に短編にしていましたが、ネタが大きくなると手に負えなくなるのは、前作「うそうそ」で感じた危惧がそのまま持ち越されています。悪役の陰陽師の行動は意味不明だった。佐助と仁助の区別はあいかわらず付かない! ベタでもいいから、知性派参謀と、力自慢の用心棒みたいに個性をはっきり出せばいいのに。
 好きな作品なだけに、惜しいところに目がいってしまうのが情けないです。