ユメ十夜

 京都上映を見逃して後悔の涙に暮れていたら、滋賀の劇場でかかっていた。大津京町滋賀会館シネマホールは、京都駅からJRでたったの9分で行ける(後で調べたら京阪でも行けた)ので、足を運んだ。友人の評価はイマイチだったが、私は「いい映画」が見たいのではなくて「この映画」が見たいんだ!
 大津京町滋賀会館シネマホールは、県庁前にあるのだけれど、雨が降っているせいなのか、日曜日だからか、県庁所在地の駅から県庁前にいたるまでにあまりにも人気がないのが怖かった。小さな映画館みたいだし、他に誰もお客がいなかったらどうしよう…と思うとますます不安。しかし、思い描いていたとおりの古ぼけたちっちゃな映画館に、時間になるとひそやかに観客は集まってきたのだった。
 懐かしいなあ、この感じ。むかし、こういう映画館で「ドラえもん」を見たよ…。私が小さいころは、まだ公営で映画を上映していたんです。