春に来る鬼

春に来る鬼 ~骨董店「蜻蛉」随縁録~ (B's-LOG文庫)

　久々に「ライトノベル」を読んだ…こういう拾いものは人から教えてもらわないと、自分で見つけるのは大変だ。桃姐、感謝です。
　「百鬼夜行抄」のように、民俗学とミステリー、さらにちょっとした怪異をミックスしてちゃんと雰囲気を出しているところはとてもいい。続きが出たら絶対買う。
　しかし、過去のパートは、番外編として本編の後に独立させて持ってきた方がよかったのでは。事件が解決してもうすぐ終わりそうなのに、まだずいぶんページがあったので不思議には思っていたのですが。色の変わっているところから、いきなり新キャラが登場したうえ、時代まで違ったので、思い切って飛ばしてエピローグを読みました。後からちゃんと過去編も読んだけど、ここに持ってくる意味が分からないなあ。過去を知ることで淳之介の舞により深みが感じられる、というものでもなかったし。