墨攻

 古代中国の戦闘シーンが大迫力でした。戦や支配者の残酷さもよく描かれていて、「痛い」映画でもありましたが…。王の立場、敵将の立場、兵士の立場、農民の立場がそれぞれちゃんと描かれているのもよかった。
 しかしどうも散漫な感じがしたのも事実です。もっと墨家の思想に焦点を当てて掘り下げた方がよかったのでは。愛や裏切り、誇りなどの要素を盛り込んだせいで、どれも中途半端で、見たあとに胸に残る強烈なメッセージはなかったです。