かかしと召し使い

かかしと召し使い

かかしと召し使い

 初フィリップ・プルマン。『黄金の羅針盤』は30ページ目で挫折してしまったもので。基本的にファンタジーの血が流れていないので、調子が悪いと全然読めません。
 で、「黄金〜」が『指輪物語』なら、こちらは『農夫ジャイルズの冒険』。雷に打たれて命を得たカブ頭のかかしと、戦争孤児の少年主従が繰り広げるドン・キホーテのようなドタバタ冒険物語です。「主人はかかし、従者は少年」です。勇敢で真摯だけど短気でお馬鹿なかかしを、かしこい少年がサポートしながら、でも結局かかしのハチャメチャな行動がハッピーエンドにつながっていくという爽快な展開でした。